霧島酒造 米アカデミー賞祝賀会で日本初、本格焼酎振る舞い

2018年03月13日

 【米ロサンゼルス】霧島酒造(江夏順行社長、本社・宮崎県都城市)が製造・販売する主要銘柄「黒霧島」「白霧島」「赤霧島」が、アメリカ合衆国ロサンゼルスで3月4日=現地時間=開催「第90回アカデミー賞授賞式」後の祝賀会(ガバナーズ・ボール)で振る舞われた。宮崎牛を使った料理も登場し宮崎県の食材が世界に評価される契機となった。

 過去に、アカデミー賞授賞式後の祝賀会で、日本酒や焼酎が振る舞われたことはなく、シェフが特別に振る舞うお酒としては、日本製のアルコール類(ビールやウイスキーなども含む)として初めての採用となった。

 ガバナーズ・ボールはアカデミー公認の権威あるアフターパーティーで、アカデミー賞ノミネート俳優や招待客など約1500人が参加。世界中の一流食材を用いた60種類以上の料理や飲み物が提供される。

 2018年1月に、宮崎県都城市出身ロサンゼルス在住の女性映画監督である曽原三友紀氏が、アカデミー賞の公認シェフであるウルフギャング・パック氏と、同氏が経営する「Spago本店」総料理長の矢作哲郎氏に、宮崎県を代表する食材の宮崎牛と「黒霧島」を紹介したところ好評を得て今回の採用へと繋がった。

 同社は2016年に創業100周年を迎え、2017年6月には焼酎文化を海外へ発信する英語版特設サイト「Shochu culture site」を立ち上げるなど、海外市場を視野に入れた取り組みをスタートしている。「2006年はじめからアメリカ合衆国へ『黒霧島』の輸出を開始するなど、これまでも焼酎の海外での販売量拡大を目指した活動を行ってきた。この機会をチャンスと捉え、これまで以上に海外の方にも焼酎を知っていただき、飲んでいただき、ファンになっていただけるような活動に取り組んでいきたい」とコメントした。

 江夏社長は「本格焼酎の話題が少なくなっているなか、今回のことはあらためて焼酎への芋焼酎への関心を高め、ご愛飲いただくきっかけになるのではないか」と新たなファンづくりや需要喚起へ期待を寄せた。