平成29CY 清酒、焼酎とも5年連続前年割れに

2018年02月20日

 日本酒造組合中央会は平成29CYの清酒・単式蒸留焼酎の課税移出数量を発表した。それによると、清酒で1・7%減、単式蒸留焼酎で1・6%減とともに前年実績を割り込んでの着地となった。清酒では主産地すべてで前年割れとなり、単式蒸留焼酎では大分県、鹿児島県で大きく落ち込んだことが全体のマイナスにつながった。清酒、単式蒸留焼酎とも前年実績割れは5年連続となる。

 平成29CYの清酒課税移出数量は合計で、52万7561klとなり、前年同期の53万6836klに比べて1・7%の減少となった。

 主産地の課税移出数量と前年同期比は、▽新潟県=4万2637klで1・6%減▽京都府=9万8559klで0・5%減▽兵庫県=14万298klで4・1%減▽福島県=1万3223klで3%減▽秋田県=2万219klで3%減▽広島県=1万818klで4・2%減――の状況で、主産地すべてで前年実績を下回った。

 タイプ別の課税移出数量は、▽吟醸酒=6万9685klで4・9%増▽純米吟醸酒=4万5291klで7・9%増▽純米酒=6万7058klで2・6%増▽本醸造酒=4万2736klで6・9%減▽一般酒=34万8082klで3・1%減――となり、平成29CYについても吟醸酒、純米吟醸酒、純米酒で前年実績を上回った。

 なお、輸出免税数量は、1万9642klとなり、12・6%増加して着地となった。

 また、平成29CYの単式蒸留焼酎課税移出数量は、45万830klとなり、前年同期の45万8348klに比べて1・6%の減少となった。

 主産地の課税移出数量と前年同期比は、▽福岡県=4万4966klで2・9%増▽佐賀県=3839klで2・9%増▽長崎県=3089klで1・1%減▽熊本県=1万5286klで4・5%減▽大分県=9万3375klで3・1%減▽鹿児島県=11万1392klで5・2%減▽宮崎県=13万9151klで1・4%増――となり、福岡県、佐賀県、宮崎県で前年実績を上回った。

 原料別の課税移出数量と前年同期比は、▽さつまいも=20万5332klで1・4%減▽米=3万8549klで5%減▽麦=18万3894klで1・7%減▽そば=9437klで3・2%減▽酒かす=577klで5・9%増▽その他=1万3042klで6・6%増――となり、酒かす、その他の原料で前年実績を上回った。

 なお、輸出免税数量は、753klとなり、9・1%の増加となった。

 清酒、単式蒸留焼酎とも前年実績を割り込んだのは5年連続(概数対比)となり、いずれも早期の需要回復策が必要になっている。