サントリーホールディングス 80周年「角瓶」ブランド説明会開催

2017年09月12日

 【大阪】サントリーホールディングスは8月31日、今年発売から80周年を迎える「角瓶」のブランド説明会をサントリー山崎蒸留所(大阪府三島郡島本町)で開催した。

 サントリースピリッツの森本昌紀ウイスキー・輸入酒部長は、今年1―7月の市場を振り返り、「1―7月の当社のウイスキー市場(瓶+ハイボール缶など)は836億円で前年比8%増で推移している。中でも『角瓶』ブランド計は275億円、6%増と好調に推移している。当社ではブランド施策として、業務用では“超炭酸ハイボール”店の拡大を図り、家庭用ではサントリーソーダとの組み合わせでハイボールの推奨を行っている。またCMでは缶も含めたおいしさ訴求を行っている。角瓶ブランドの2017年売上見込みは約490万ケースで、過去最高売上達成を見込んでいる」と発表した。

 続いて、市場変遷からみる「角瓶」ブランドの取り組みを振り返った。同社の創業者・鳥井信治郎氏が日本人の味覚にあうウイスキーを追い求め、約10年ブレンドを続けて会心のブレンドを見つけ、1937年10月8日に「角瓶」が誕生した。ボトルは日本古来の薩摩切子の亀甲柄をヒントに手がけるなど、デザインにもジャパンオリジナルを追及した。高度成長期には、「出世したら、角瓶!」といった広告展開やオールドとともに水割り訴求などのコミュニケーション活動に取り組んだ。高度成長期以降、ウイスキー市場は縮小し、飲用者が大きく減少した。長い低迷を抜け、復活のきっかけとなったのが2008年に同社が仕掛けたハイボールの訴求である。業務用・家庭用・広告と全接点連動で角ハイボールを訴求し、「おいしい角ハイボール」を打ち出した結果、若年層を中心にユーザーが拡大し、角ハイボールが一般的に浸透することとなった。

 森本部長は角瓶ブランドについて、「嗜好に適応した“飲用スタイル訴求”と気分に適応した“コミュニケーション訴求”が、消費者の味覚と心に寄り添い培った『角瓶80年品質』といえる」とまとめ、今後の方針について、「国内では、さらに“おいしい”ハイボールの追求を進め、瓶+缶ともに、自宅でも料飲店でももっと飲んでもらえる施策を展開する。またこのハイボール文化について、今後世界でも飲んでもらえるようにアピールを行いたい」と説明した。

 続いて同蒸留所の見学を行い、藤井敬久工場長は同行しウイスキーづくりの工程を説明した。藤井工場長は、「山崎は名水の地として知られ、創業者・鳥井信治郎氏がここの水にほれ込んだことがきっかけとなる。また大きな川が近いこともあり、樽熟製に必要な湿度も十分にあった」と同地がウイスキーづくりに適した土地であることを説明した。さらに、同社の明星嘉夫主席ブレンダーから、試飲を交えた「角瓶」の中味説明が行われ、「角瓶の不変の中味価値は、ウイスキーの本格感+飲み飽きない引っ掛かりで、そこに時代に寄り添った中味のリファインがあってこその80年といえる」と訴えた。