朝日酒造 「久保田 雪峰(せっぽう)」を発売

2017年07月26日

 【東京】清酒「朝日山」で有名な朝日酒造(新潟県長岡市、細田康社長)は7月13日、表参道のイベントスペースで「久保田 雪峰(せっぽう)共同記者会見」を開催した。

 「久保田 雪峰」は「アウトドアで日本酒を楽しむ」という新しいカテゴリーの創出を目指し開発されたもので、アウトドアメーカーのスノーピーク社(新潟県三条市、山井太社長)との共同開発商品。両社はともに新潟県の企業ということに加え、企業理念の一致から今回のコラボレーションが実現した。

 酒質設計は純米大吟醸・山廃仕込みとなっており、「久保田萬寿」のブレンド用に仕込んだ山廃仕込みの日本酒をベースに商品化した。山廃酵母がもたらす深い味わいが特長で、野趣あふれるアウトドア料理にもマッチする。

 デザインはこれまでの「久保田」のイメージを刷新するもので、スノーピーク社のコーポレートカラーでもあるブラックで統一されたシャープな印象となった。また、瓶に直接銘柄名を印字することで、そのまま流水に入れてもラベルが剥がれる心配がなく、まさにアウトドア仕様の日本酒となっている。

 原料米は麹米に五百万石、掛米に新潟県産米を使用し、アルコールは16度。容量は500mlびんで2760円(税別)となっており、久保田会員店、スノーピーク直営店(一部を除く)で販売する。9月21日から発売を予定している。初年度生産目標は4万8千本(500mlびん換算)。

 記者会見では朝日酒造の細田社長とスノーピーク社の山井社長が登壇し、トークセッションを行った。その中で細田社長は「もともと『久保田』ブランドは都会の人に向けた酒質設計だったが、『雪峰』を発売することで新たな頂を目指す機会が出来た」と述べた上で「イベントなどを見ていると、ユーザーは日本酒に興味がないわけではない。消費者に対するおもてなしの時間や飲用シーンを創出するなど、新たな企画を両社で打ち出していきたい」と語った。

 スノーピーク社の山井社長は「日本酒はワインのようにビンテージを意識してもいいかもしれない。『雪峰』は毎年進化していくような日本酒にしたい」と、今後の商品開発にも意欲を見せた。