南九州酒販 単式蒸留焼酎3%減など減収減益で着地

2017年07月12日

 【鹿児島】南九州酒販㈱(永吉孝社長、本店・鹿児島市)の第55期・平成29年3月期決算(28年4月-29年3月)における総売上は267億700万円(前期272億2200万円)、1・9%減で着地した。経常利益2億8389万7000円(3億4391万円)、当期純利益2億933万9000円(2億5480万円)--で減収減益。6月27日、鹿児島市の鹿児島市民文化ホールで開いた株主総会で報告した。

 鹿児島県産本格焼酎の販売、価値提案に傾注する地場卸。単式蒸留焼酎の販売数量は1万8893kl<約10万5千石>(前期1万9476kl)で3%減少した。全酒類合計では4万4750kl(4万5398kl)で1・4%減。単式蒸留焼酎の販売構成比が42・2%を占めた。

 同期は「熊本地震や梅雨時の平年2倍以上の降水量が飲酒動向に大きく影響を与え、観光地や料飲店での消費が低調に推移した」。そうした状況のもと同社は「入庫・出庫管理まで一元管理するWMSをリニューアル」。さらに「昨年に引き続き主力商品である『薩摩焼酎』の情報発信と市場拡大を目的に、福岡と東京で薩摩焼酎・奄美黒糖焼酎の大試飲会を開催し大きな反響」を得た。鹿児島県内外へのPR施策の一環として企画運行させた「さつま焼酎イベント電車」なども大きな話題となり需要喚起につなげた。

 平成29年3月末現在、社員数は94人(役員・パート・嘱託除く、平均年齢46歳)。県下営業拠点は1本店・9支店・1出張所に及ぶ。