霧島酒造 平成28年度前年比4・6%増の54万380石を売り上げ

2017年07月06日

 【宮崎】本格焼酎メーカー最大手、霧島酒造(江夏順行社長、本社・都城市)の平成28年度(28年4月-29年3月)本格焼酎売上数量が前年度比4・6%増の54万380石(前年度51万6540石)に上った。売上高は5・0%増の673億3300万円(641億3380万円)。6月26日、同社が報道解禁した。

 本格焼酎のみの実績で、スピリッツ、ビールは含まない。霧の蔵ブルワリーでの販売分も含まない。28年度販売量に占める容量別構成比(前年度)は▽1・8l=70%(70%)▽900ml=23%(23%)▽その他=7%(7%)。エリア別構成比は▽九州地区<福岡・熊本国税局管内、沖縄県>=32%(36%)▽西日本地区<広島・高松・大阪・金沢・名古屋国税局管内>=32%(30%)▽東日本地区<東京・関東信越・仙台・札幌国税局管内>=36%(34%)。

 本州地区を中心に「黒霧島」の伸長が続いているのに加え、平成27年に発売した「白霧島」が定着してきており、数量限定で販売している「赤霧島」「茜霧島」も依然として引きの強い状態が続いている。また昨年11月に宮崎県限定で発売した「霧島<宮崎限定>」は目標を大きく上回る売上となっている。

 製造面では、昨年の甘藷の作柄は全国的には平年並み、宮崎県は平年並み、鹿児島県は豊作となった<農林水産省発表>。平年並みとなった宮崎県内では作付面積が増加したことで増収、鹿児島県は作付面積が前年より減少したが豊作となったため増収となり、十分な量を確保することができた。

 設備面では、平成30年8月の志比田第二増設工場の稼働に向けて、昨年7月に焼酎粕リサイクルプラントと屋外貯蔵タンク工事が着工、今年2月には焼酎製造工場の本体工事が着工した。また本社工場では、原料甘藷の作柄に左右されない安定した供給と品質の確保に向けて、屋外貯蔵タンクの拡充を進めている。

  ◇  ◇  ◇

 5番目となる製造工場「志比田第二増設工場」(都城市志比田5548番3外)の総工費は157億円。300日稼働の場合、従来4工場(すべて都城市内)での製造量は48万石。5工場体制では60万石になる。