サタケ 超砥粒採用した新型精米機を今秋にも発売

2017年06月20日

 【広島】精米機で知られる「サタケ」(広島県東広島市)は5月23(火)24(水)両日、「全国新酒鑑評会」にあわせて開かれた「醸造用品展示会」で今回も会場を提供。その際、同社は、新材質の「砥石」とそれを搭載した「新型醸造精米機(EDB15A)」をいち早く来場者に公開した。

 新型の砥石は、特殊な「超砥粒(ちょうとりゅう)」を電着メッキした新型高耐久砥石で、それを採用した「新型精米機」は▽低温精米による高品質な精白米▽搗精時間の短縮などが最大の特徴。現在、試験を重ねており、今秋には発売する運びだ。

 同社は、従来機(NDBー15、10俵)なども活躍しているが、新型機は30俵、40俵にも対応する。

 今回公開された新しい砥石は、テスト精米機(TM05C)はもちろん実機で試験を重ねており、既存の砥石に比べて砕米が少なく、高精白が可能。精米されたコメも表面の細胞をつぶしながら粉っぽくなるのではなく、「超砥粒」の砥石は鋭利な刃物のような状態のため、コメをきれいに削り取りながら精米するという。

 同社では「精米70%の場合、従来の30分が約3分の1の10分になり、酒造メーカーや各研究機関にも好評で手応えを感じている。早く精米できることで電気代が節約できるうえ、胴割れなども少ない」と強調。新山伸昭部長は「価格は3倍ほどになるが、持ちは5~10倍になればと想定している。既存の精米機の性能アップとして取り換えなども検討中だ」と今後の普及を期待している。