宮下酒造(岡山) クラフトジン開発、レストランもオープンへ

2017年06月12日

 【岡山】日本酒から地ビール、焼酎、ワイン、リキュール、ウイスキーと製品の多角化をはかる「宮下酒造」(岡山市、宮下武一郎社長)。最近は「クラフトジン」も開発し、酒類総合メーカーとして基盤を固める。さらに「貯蔵庫」「蒸溜所」を併設した「レストラン」と「販売店」も6月中に完成させる計画だ。

 同社敷地内にオープンする「レストラン」は、主に1階がテーブル席、2階が大部屋やテラスで最大120人前後を収容。宮下社長ら10数年来の構想で、「酒文化を伝える場所で、日本の酒と世界の酒をつなぐ」が最大のコンセプトだ。

 「営業」は、11時から21時までで、水曜定休。売店は無休。10人ほどでシフトを組み、地元の食材を使うおつまみをはじめ、和洋折衷で3千円と5千円のコース料理なども提供する。レストランの棟に隣接して「蒸溜所」を移し、奥には「樽の貯蔵庫」も新築。3棟で構成し、駐車40台で大型バスも可能。「酒工房独歩館」などの名称を想定している。

 「総工費」3億円で、レストランと物販で「年間売上高」2億円が目標。「後楽園」「倉敷」の観光客をはじめ、インバウンドの外国人など年間3万人来場見込みで、1人あたり客単価6千円を想定。「物販」では世界各国の輸入ワインなども扱う。

 今後は報道向けのプレオープンを経て正式にグランドオープンの運び。今回の新規事業で、新規採用にも着手する。宮下晃一専務は「各種会合やセミナー、試飲会はもちろん季節ごとのイベントやコンサート、結婚式の2次会にも利用してもらえる。地元のシンガーやピアニストでイベントもおこない、酒蔵ならではの酒文化を感じてほしい」と集客を期待する。