鹿島酒蔵ツーリズム、嬉野温泉酒蔵まつり併催

2017年04月06日

 【佐賀】3月25・26日、日本酒銘醸地の鹿島で「鹿島酒蔵ツーリズム」、嬉野で「嬉野温泉酒蔵まつり」があり過去最多8万人が訪れた。酒蔵は鹿島に6社=「竹の園」矢野酒造・「能古見」馬場酒造場・「幸姫」幸姫酒造・「鍋島」富久千代酒造・「金波」光武酒造場・「菊王将」峰松酒造場=、嬉野に3社=「東長」瀬頭酒造・「東一」五町田酒造・「虎之児」井手酒造=。各蔵とも趣向を凝らした企画でもてなし、酒との出会いやまちの魅力発見で沸いた。酒蔵を起点とする地方創生力を見せつけた。

 「鹿島酒蔵ツーリズム」(主催・同ツーリズム推進協議会)は6年目、「嬉野温泉酒蔵まつり」(同・うれしの酒蔵めぐり協議会等)は3年目。無料シャトルバスで結び「9蔵めぐりスタンプラリー」もあった。参加蔵元の酒セットも売り出された。

 「酒蔵ツーリズム」は鹿島市の登録商標。「鍋島」のIWCチャンピオン・サケ受賞(2011年度)を契機に地域が一つとなり発信力を高めている。「鹿島の酒蔵を巡り、蔵人と触れ合い、彼らが造る酒を味わう。その酒が生まれた土地を散策しながら食や文化、歴史を全身で楽しむ」――のがツーリズムのイメージ。ガイド養成講座も開いている。

 両日は祐徳稲荷神社門前で「春まつり」。江戸から昭和の繁栄を今に伝える重要伝統的建造物群保存地区PRの「肥前浜宿・花と酒まつり」は開催15回を数える。矢野酒造で催される発酵のまちアピールの「発酵まつり」は11回目。

 嬉野温泉酒蔵まつりでは、重要伝統的建造物群保存地区・塩田津町並み保存会のもてなしイベント、忍者フェスタ、うれしの温泉マルシェ、出張カキ小屋などが企画された。

 両地9蔵のもてなしは様々。多彩な市販酒や限定酒即売、有料試飲、九州の焼き物酒器で味わう提案もあった。日本酒カクテルバーも。酒蔵に浸り造り手と対話することで酒造りへの想いにも触れる。

 集客(2015年から嬉野温泉酒蔵まつり含む)は2012年3万人、13年5万人、14年4万人、15年7万人、16年7万5千人――と推移している。