IWC 「SAKE部門」の頂点 山形県「出羽桜」が受賞

2016年07月19日

 世界最大規模のワイン品評会「インターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC)」は、2016年の「SAKE部門(日本酒)」における「チャンピオンSAKE」の発表を行う「IWCアワードディナー」を7月7日にロンドンで開催し、ワインや日本酒の業界関係者750人が集まった。

 IWC2016の「チャンピオンSAKE」には、1281銘柄の中から厳しい競争に勝ち抜いた、山形県・出羽桜酒造の「出羽桜・出羽の里」が選ばれた。若くて辛口の純米酒で、青りんごのような香りとかすかに残るスパイシーな風味が世界各国から召集された57人の審査員の評価を受けてチャンピオンとなった。出羽桜酒造のお酒が「チャンピオンSAKE」に選ばれるのは2度目で、同じ蔵元が2度選ばれるのは初めてのこととなる。前回の受賞は2008年で、「出羽桜・純米大吟醸・一路」が「チャンピオンSAKE」に選ばれた。

 また、手ごろな値段で楽しめる美味しいお酒に授与される「グレートバリューSAKEアワード」(全国の小売店やインターネットで販売される720mlあたりの小売価格1000円未満の日本酒から審査)も発表を行い、岐阜県・渡辺酒造店の「小町桜」が選出された。

 IWCと共同で「SAKE部門」を立ち上げた日本酒造青年協議会(酒サムライ・アソシエーション)の前垣壽宏会長は、「SAKEチャンピオンを受賞した蔵元は、大きな功績を非常に誇りかと思われる。これほどに競争が激しく、審査が厳しい品評会は他にない。ここで競り勝つことで、国際レベルの蔵元だという証になる。出羽桜酒造は日本酒の醸造元のトップに立ち、渡辺酒造店のグレートバリューSAKEは、手ごろな値段でも高品質な清酒が飲めることを証明した」とコメントした。

 また、IWCのマネージング・ディレクターであるアンドリュー・リード氏は、「IWCは、世界における日本酒のニーズがうなぎのぼりになるよう、大切なパートナーである酒サムライと協力して、これからも国際的なSAKE人気を盛り上げていく。今回、10周年という特別な機会に開催地に名乗りを上げてくださった兵庫県に重ねて御礼を申し上げる。近い将来、IWC『SAKE部門』審査会がまた、日本に里帰りできるようにしたいと思っている」とあいさつした。