日本蒸留酒酒造組合が第44回通常総会を開催

2016年06月03日

 日本蒸留酒酒造組合は5月24日、第44回通常総会を開催し、上程の議案を審議、可決した。

 大宮久理事長は要旨、次のようにあいさつを行った。

 大宮理事長

 平成27年度の焼酎甲類は前年度比98・6%と減少した。実質的には6年続けて減少傾向にあり、依然、厳しい状況が続いている。合成清酒も前年度比97・2%と10年連続で減少し、焼酎甲類同様、厳しい状況となっている。当業界はこれからも厳しい経営環境が続くことを覚悟しなければならない。

 組合員各社は、公正競争を推進し、適正な利潤をあげる業界にすることがますます重要であると考えている。具体的には過度な価格競争を慎み、既存商品のブランド力の強化を図りつつ、一方ではオリジナリティを重視した異質化競争も目指していくべきと考えている。

 組合本部では焼酎甲類の需要拡大のため、今年度も引き続き統一PRを実施していく。酒場詩人の吉田類さんを継続起用し、焼酎甲類を炭酸で割って飲む「甲類ハイボール」をメインに訴求する。TVCMも引き続き「吉田類の酒場放浪記」で一年間放映する。またツイッターを使ったPR企画も実施する。

 酒税法改正では「発泡性酒類間の税率格差の縮小」が課題になると考えられ、焼酎甲類にも炭酸を加えた発泡性酒類があり、ビール類と類似しない酒類にまで増税される「巻き添え増税」が行われないように訴えていきたい。