「西中国卸」誕生へ

2016年02月12日

 【中国】広島山口卸酒販組合(濱岡弘道理事長)と島根県卸酒販組合(島田憲郷理事長)が合併し、4月1日から新しく「西中国卸酒販組合」として発足する。組合員の減少で運営が厳しい島根側の要望をうけたもので1月27日、「合併臨時総会」を広島市内のホテルで開いた。すでに広島と山口が合併しており、中国5県は3つの卸組合になる。

 「島根県卸酒販組合」は、昨年5月21日の「定時総会」で合併を決議。10数年前に20数者あった組合員は現在8者(出雲5、隠岐1、石見2)まで減少しているという。

 こうした事情をうけ、広島山口側も8月7日に「理事会」を開いて以降、正式に「吸収合併」による受け入れを決議。両組合の共催で9月2日、「拡大合併準備委員会」を開くなどして詳細を決めた。

 「賦課金」などは広島側の賦課方式が採用され、「定款」や「規約」も同組合のものをたたき台に作成するとしている。

 濱岡理事長は、冒頭あいさつで「3~4年前に前任の理事長から打診があり、明るい見通しがないので合併して乗り切ろうと今日に至った」と経緯を説明。その上で「酒類は貴重だが、公正取引ができておらず弊害が多数出ている」として、今後の合併効果で生き残りに期待を寄せた。

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 【島根県卸酒販組合/島田理事長】

 「今回の合併は前任の理事長からだが、言うだけでなく具体的に進めようとなった。お山の大将ではいけないので、色々ご指導をうけ、強い力をつけたい」

 「本日も島根から出席者は少ないが、山陰から山陽へは峠を越えないといけないため、何となく足が向かないといえる」

 「私がいる益田は県の西端で東西200㎞、県庁の松江まで160㎞。組合では事あるごとに東西交流を呼びかけてきたが、今後は山口との東西交流はもちろん山陰と山陽の南北交流を積極的にやらないといけない」

 「せっかく大きな組織になっても、島根が置いてけぼりになってはいけないので、ぜひ強い力でカバーし、ご指導を頂きたい」