ミツカン上期業績、北米事業がけん引、売上高過去最高を更新

2015年12月10日

 ミツカングループは、2015年度上期(3―8月)の業績について次のとおり発表した。同グループの海外を含むグループ合計売上金額は1215億円で前年比31%増、291億円増加し、増収となった。

 増収の要因については、昨年6月末に買収した北米のパスタソースブランド「ラグー」「ベルトーリ」(以下「R&B」)が寄与したことに加え、北米での食酢を中心とした既存事業も堅調に推移したことが大きい。また、国内事業では家庭用ドライの食酢グループおよび家庭用チルドが好調に推移した。

 【日本+アジア事業】536億円、1%増となり、Mizkanの業績(国内事業のみ)は528億円、前年度比1%増となった。

 家庭用ドライの食酢グループでは、食酢の健康機能を訴求するテレビCM「酢の力」を投下した効果もあり、生酢、調味酢、食酢飲料含む食酢グループ全体として売上を伸ばすことができた。特にテレビCMを投下した「カンタン酢」シリーズは大きく売上を伸ばすことができた。

 ぽん酢グループでは、前年度を上回ることができなかったが、旬素材との連動や夏場の麺訴求をテレビCMや店頭を通じてメニュー提案したことにより、濃厚タイプである「かおりの蔵」シリーズは伸長した。

 つゆグループでは、つゆ市場全体は縮小しているものの、テレビCMや店頭での涼味麺の提案により需要拡大を図ったことで、前年度を上回ることができた。パウチタイプのつゆや市場が伸びている白だしも好調に推移した。

 家庭用チルドでは、「金のつぶ たれたっぷり!たまご醤油たれ」などのフレーバー納豆が好調に推移した。また、「金のつぶ パキッ!とたれ とろっ豆」など主力製品ブランドも堅調に推移した結果、112億円の売上高となり、納豆事業として過去最高の売上高となった。

 業務用では、前年度を下回る結果となった。

 【Mizkan部門別業績】(国内事業のみ)▽家庭用ドライ売上高=290億円、1%増(▽食酢グループ=107億円、8%増▽ぽん酢グループ=64億円、2%減▽つゆグループ=55億円、前年並み)▽家庭用チルド売上高=112億円、2%増▽業務用売上高=125億円、4%減

 【北米・欧州事業】581億円、前年度比97%増となった。特に昨年買収した「R&B」が寄与した。「R&B」の貢献に加え、食酢を中心とした既存事業が堅調に推移した。

 欧州事業は97億円、1%減となり、前年度を上回ることができなかったが、昨年度に引き続き、英国の食酢トップブランド「サーソンズ」、サワーピクルスブランド「ヘイワーズ」、スイートピクルスなどを展開する「ブランストン」といったブランドビジネスを強化していく。