今年も華やかに解禁、ヌーヴォーで市場にぎわう

2015年11月24日

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 11月19日、毎年恒例のワインの祭典、ボジョレー・ヌーヴォーの解禁日を迎えた。ヌーヴォーとは、フランス語で「新しい」を意味し、その年に収穫されたぶどうからつくる新酒ワインをヌーヴォーと呼ぶ。中でも有名なものが、フランス・ブルゴーニュ地方のボジョレー地方で収穫したぶどうをその年のうちに発酵させてつくる新酒が「ボジョレー・ヌーヴォー」となっている。

 ワイン業界にとっては年に1度の大イベントということで、各社は各地でさまざまなイベントを開催した。

 サントリーホールディングスは「2015ボジョレー・ヌーヴォーを楽しむ夕べ」を大阪市北区の堂島ホテルで開催。同社取り扱いの「ジョルジュ・デュブッフ・ボジョレー・ヌーヴォー」を関係者に披露した。

 同社では今年の作柄について、「今年の夏は記録的な日照量と少ない降雨量で、ぶどうにとって非常に好ましいコンディションが続いたことから、収穫も8月24日からと早く、過去にグレートヴィンテージと言われた2009年を思いおこさせる」と発表した。また、“ボジョレーの帝王”と呼ばれるジョルジュ・デュブッフ氏は、「我がワイン人生最良の年、完熟したチェリーを思わせる『果実味あふれる、まろやかヌーヴォー』」とコメントしている。

 キッコーマンは東京大手町のLEVEL XXⅠで「ワインを楽しむ会」を開催。マスコミ関係者らを招きヌーヴォーほか自社ワインをPRした。

 同社は、「厳しい暑さと歴史的な日照量、少しの雨という素晴らしい気象条件の中でよく熟し、厚くしっかりとした果皮を持つぶどうを収穫できた」と評価。ワインのでき栄えについては、「深みのある色合いで、酸・果実味・タンニンのバランスが完璧な素晴らしいヴィンテージとなりそうだ」と期待感を示した。

 会場では、国産ぶどう100%で造るプレミアムワインの「ソラリス」シリーズや、国産ぶどうだけで造り日本の風土を感じさせる「リュナリス」シリーズなど、マンズワイン社が誇る「日本ワイン」も用意され、参加者はヌーヴォーとともに楽しんでいた。

 なお、今年のヌーヴォー市場全体では、前年比数%の減少となる見込み。