Mizkan Holdings、グローバル展開の基本方針発表

2014年07月15日

【愛知】Mizkan Holdingsは7月1日、長谷川研治代表取締役社長が出席し、同社のグローバル展開についての基本方針の説明を名古屋市中村区の名古屋マリオットアソシアホテルで開催した。

 同会見は、6月30日に米国ユニリーバ社からのパスタソース「ラグー」「ベルトーリ」ブランド取得について手続きが完了したことに伴い、その報告とともに、同社のグローバル展開を発表したもの。

 長谷川社長は、同社のグローバル展開について、「当グループは、グローバル展開に際し、各エリアの環境に合わせて個別にブランドを取得あるいは育成していくというやり方をとっている。当グループのコアセグメントは調味料および調味料ソースである。これらは、世界各エリアの食文化と非常に密接な関係にあるため、各エリアを貫いたグローバルな展開を行うことは難易度が高い。むしろ、それぞれの地域において馴染みがある強いブランドを取得した上で、日本で実施しているのと同じように『商品』と『メニュー』を提案し、ブランドを育てていく。そして役割を終えたブランドは改廃していく。こういう活動こそがミツカンらしいグローバル化だと考えている」と説明した上で、「世界で束ね、地域で活かし、おいしさを広げる」との基本的な考え方を示した。

 さらに日本市場についても重要性を訴え、「日本を中心としたアジアエリアにおいては、引き続き差別化された付加価値ある提案によりお客様に選ばれる存在となることでブランド価値を高め、業績を安定成長させていく」と語った。

 また、今回のブランド取得について、「90年代半ば以降の当社の歴史はM&Aと事業撤廃を繰り返した改廃の歴史であった。M&Aは『ご縁』であるため、質の高い情報が不可欠となる。買収ターゲットブランドについては常時リスト化してウオッチを続けてきた。このような環境の中、ユニリーバ社から、従来からウオッチし続けてきた両ブランドがオークション候補に挙がった」と説明を行った。

 ミツカングループは、ユニリーバ社の子会社である米国コノプコ社が保有するパスタソースブランドの「Ragu(ラグー)」および「Bertolli(ベルトーリ)」ブランドに関する事業の取得手続きについて6月30日(現地時間)に完了した。

 また、今回の取得完了を受け、新会社の社名は、R&B Foods, Inc.に決定した。

 今回の取得完了について、Mizkan Holdingsの中埜和英代表取締役会長は、「今回取得するラグーおよびベルトーリブランドは、全米の家庭で最も親しまれているナンバーワンブランドのパスタソースである。今後は、『広告宣伝』と『新製品開発』に資源投下をし、さらなるブランド価値の向上を図っていきたいと考えている。さらにサプライチェーンマネジメントの面では、当社には米国で約30年の期間、15の工場を持って培ってきたノウハウがある。ユニリーバ社時代に活用していた7つの物流センターは当社既存工場に近いものが多く、相互にシナジーを働かせることができると考えている」とコメントした。