国醸造機器工業組合が総会 新理事長に井上氏

2011年09月30日

 【東京】全国醸造機器工業組合(藤原恵子理事長)は9月21日、第44回通常総会を開催し、任期満了に伴う役員改選で藤原理事長(フジワラテクノアート社長)が退任し、井上拓副理事長(第一工業社長)を理事長に選出した。

 退任のあいさつで藤原理事長は、「醸造文化は日本の文化の中心。新体制でも業界とともに醸造文化を守り続けてもらいたい」と述べた。井上新理事長は就任のあいさつで、「理事長として精一杯やり遂げたい」と抱負を語り、業界の現状について「景気の低迷、少子高齢化、消費の減少など環境は厳しい。しかし、醤油メーカーなどは時代に合わせて変化しており、醤油の売り上げを5割以下にまで落とし、醤油メーカーでなく食品メーカーに変わろうとしている。酒造業界も消費者ニーズに応えた変化が必要ではないか」と指摘した。

 新役員は次のとおり。

 ▽理事長=井上拓(第一工業社長)▽副理事長=喜多常夫(ルーツ機械研究所社長)▽同=大辻節子(新洋技研工業社長)▽理事=本村幹(本村製作所社長)▽同=薮田亘康(薮田産業社長)▽同=冨山好夫(富山鉄工所社長)▽同=藤原恵子(フジワラテクノアート社長)▽監事=荒木基弘(永田醸造機械社長)▽同=松本芳広(サッポロエンジニアリング社長)▽事務局長=伊藤勝

 また当日は、福島県酒造組合の新城猪之吉会長(末廣酒造社長)がセミナーを開いた。

 冒頭、東日本大震災の被災状況について説明。放射能問題については、「中通り、浜通り、会津の3地域で放射能分析を行い、いずれも放射性物質は検出されなかったことを会見を開いて説明した。しかし、輸出については中国、台湾、韓国で一時輸入禁止となり、ヨーロッパでは証明書の添付、アメリカでは自国検査と輸出に対する影響は非常に大きい」と述べた。

 また、「原発の避難対象となっている蔵が移転して立ち上がろうとしているが、建物はもちろん設備も何も無くゼロからの出発となる。そうした蔵に全国から機械の提供などを受けるが、これに税金がかかっている。国税庁も復興に向けてさまざまな支援をしてくれているが、もう少し柔軟な対応をお願いしたい」と語った。