「白岳しろ」、新たな挑戦始まる、異例の飲み方提案アピール

2005年08月24日

 【熊本】“ガツンと冷やせば、キーン!とうまい”--。冷蔵庫でキンキンに冷やした「白岳しろ」(純米焼酎)を、ショットグラスでクイっと飲む。そんな異例の飲み方提案を、醸造元の高橋酒造(本社・人吉市、髙橋光宏社長)がアピールしている。
 同社は、提案の浸透を図るため、8月1日出荷分から、「白岳しろ」720MLボトル商品にオリジナルショットグラスを付け、“白岳しろ・クールショットキャンペーン”を開始。商品にはグラスのほか、サッカーJ1昇格を目指す地元ロッソ熊本のユニフォーム型オリジナルネックリングも添え、熊本地区限定でキャンペーン展開している。
 地元ラジオ放送局・エフエム熊本とも連携し、8月8日から11日までの4日間、熊本市の百貨店・鶴屋のビヤガーデンに、オリジナルBARをオープン。同局の人気DJがバーテンダーとなって、「白岳しろ」を“クールショット”で振る舞い、「これまでの焼酎のイメージを一新する新しい飲み方」(DJ)をアピールした。
 新たな飲み方提案には、「地元熊本の消費者の方々に、“新鮮さ”や“ワクワク感”をもっていただき、『白岳しろ』の味わい、飲みやすさを再認識してもらう」(同社)ねらいがある。添付のオリジナルグラスの容量は40ML程度で、ショットでは30ML程度をストレートで飲むことになる。ストレートにこだわったのは、「造り手の思いをストレートに感じていただき、『白岳』の思いがストレートに伝わる」(同社久保田一博営業企画部長・広報部長)と考えたからだ。ストレートで楽しんだ後に、ロックや水割で飲めば、一層おいしく感じるとの声も寄せられ、消費者の反応に手ごたえを感じているという。
 新たな飲み方提案に対し、ある地元マスコミ関係者は、「『白岳』を再発見していただく試みだ」と評価する。「白岳しろ」が世に出たのは昭和60年で、発売20年の節目。醸造元にとっては、一過性の需要喚起策にとどまらず、商品価値を世に問い直す挑戦でもある。久保田部長は、「熊本から風を起こしたい」と語る。