日本酒造組合中央会 淺見敏彦副会長が記者会見 

2007年10月05日

 日本酒造組合中央会の淺見敏彦副会長は9月27日、酒類業界専門紙記者団と記者会見し日本酒および単式蒸留焼酎業界の当面、今後の重要テーマなどについての基本的方針を述べた。その中で「日本酒の酒税の大幅軽減」「中小酒造業者に対する酒税軽減のための租税特別措置法第87条の延長の要望」「日本酒造協同組合連合会の設立」「日本酒・本格焼酎の需要回復、需要開発対策への注力」などの重要問題への対応方針を示した。

  <淺見敏彦・日本酒造組合中央会副会長>

 酒造業界の当面の重要課題は「平成20年度の酒税制度改正要望」「日本酒造協同組合連合会の設立」「清酒、単式蒸留焼酎(本格焼酎)の需要開発」で、その主な基本方針は次のとおりだ。

 (1)来年度の税制改正要望では「清酒の大幅な酒税減税」と「中小酒造業者に対する酒税軽減のための租税特別措置法第87条」の適用期限延長を要望する。特に租税特別措置法第87条の延長は不可欠の措置として、必ず実現しなければならないので確実に延長を勝ち取る方針で理論構築して運動を展開して行く。中小酒造業者の経営がいかに苦しいかを訴えて行かねばならない。租特措置の延長要望を巡っては、軽減率が低くなってもよいとは決して考えてはいけないし、租特措置が恒久措置となるよう望んでおり、少しでも長期の延長を期しているところだ。

 (2)日本酒造協同組合連合会は来る10月31日に創立総会を開催して発出する。酒造協同組合連合会を設立する理由については、酒造協同組合は各県にあるが昨年1月の独占禁止法の改正で、われわれが使用する“加工用米”の価格などの交渉が独占禁止法に抵触するおそれがあるので、その懸念を払しょくするために設立に踏み切った。あくまで酒造組合会員にメリットこそ多かれということだ。加工用米について、農業団体に対する酒造業界の交渉力強化になるよう中央会と協同組合連合会が相まって車の両輪となる、と考えている。

 (3)今後の日本酒需要開発運動、本格焼酎の消費増進対策について=日本酒の消費の底打ち宣言が諸要因でなかなか出来ないので、日本酒の国際化・輸出の振興に取り組んで行く。国内需要の開発には「統一のぼりキャンペーン」「日本酒の粋な飲み方キャンペーン」「日本酒で乾杯推進会議総会(10月2日)」「日本酒で乾杯推進会議・山形大会(10月11日)」などを開催する。

 本格焼酎の需要開発では、かつての焼酎ブームではないが拡大した焼酎市場を維持して、その安定と深化を図ることが大事で、本来の本格焼酎の振興、需要拡大への対策を力をゆるめることなく推進するため「需要開発特別会計」の設置を決めて1億7000万円の予算で本格焼酎の消費拡大を目指すこととした。

  <日本酒造協同組合連合会の概要>

 (1)設立の目的=各都道府県酒造協同組合が単独で行うよりも、共同事業(原料米、副原料や容器包材などの共同購入事業など)を実施することにより、清酒、単式蒸留焼酎およびみりん二種の製造コストを削減し、需要の促進を図る。また、その会員である協同組合やその組合員の自主的な経済活動を促進し、かつ、その経済的地位の向上を図ることを目的とする。

 (2)組織および事業の概要▽名称=日本酒造協同組合連合会▽地区=全国一円を区域とする▽事業所の所在地=東京都港区西新橋1丁目1番21号▽会員たる資格=都道府県の区域を地区とする中小企業等協同組合法に基づき設立された事業協同組合またはその連合会とする▽出資1口の金額および出資払込の方法=①出資1口の金額…10万円②出資払込の方法…一時に金額を払い込むものとする▽事業計画の概要=①酒造用原料米の購入あっせんに関する事業…加工用米などの酒造用原料米の購入あっせんを行い組合員に供給する②酒造用副原料の購入あっせんに関する事業…原料用アルコールなどの副原料の購入あっせんを行い組合員に供給する③容器包装資材の購入あっせんに関する事業…規格統一びんや段ボールなどの容器包装資材の購入あっせんを行い組合員に供給する④酒類などに関連する資材の販売に関する事業…表示証、清酒グラスなどを組合員に販売する⑤酒類の販売(卸・小売)に関する事業…組合員の製造する清酒、単式蒸留焼酎、みりん二種などの販売(卸・小売)を行う⑥損害保険などに関する事業…組合員の取り扱う酒類に関するPL保険や自動車損害賠償責任保険などの代理業を行う