福井善四郎本店 自己破産を申請

2006年09月04日

  【京都】(株)福井善四郎本店(舞鶴市福来問屋町785-49、福井恭平社長)は8月24日、京都地裁舞鶴支部に自己破産を申請した。負債は平成17年11月末時点で約50億円。
 同社設立は昭和25年1月、資本金4800万円、従業員52名。嘉永6年(1853年)、地酒製造を目的に創業、その後、酒類を主体にした各種食品の総合卸問屋に転換した老舗企業。地元舞鶴市をはじめ京都府下、兵庫県北部、鳥取県、島根県を営業エリアに、酒類卸売業者としては北近畿最大手に成長し、平成12年11月期には年商138億5300万円をあげていた。
 しかし近年は消費低迷や激しい競争から業績が低下し、17年11月期は年商112億1700万円、当期利益約800万円にとどまるなど、資金繰りも悪化していた。
 このため、今年7月には子会社の(株)福井善四郎本店米子店(鳥取県米子市)の全株式および同社の松江・浜田・出雲の各営業所の営業権を日本酒類販売(東京都中央区)に売却するリストラ策を断行し、金融機関への支援を要請していたが、経営改善への具体的な見通しが立たないことから信用不安を払しょくできず、事業を停止した。